平成0x29A年 十二月
- 12月01日 00:40──静止する自動ドアと、深夜零時の御真影
- 12月01日 04:40──廃液槽の底で、署名は溶ける
- 12月01日 22:20──帰らないボール、鳴らないベル
- 12月01日 22:20──通帳残高と、折れた電波のワルツ
- 12月02日 11:00──畝の座標、ブラウン管の霜
- 12月03日 00:20──深夜ループ、サーモンの約束
- 12月05日 03:30──夜のコピー機と、喉の渇き
- 12月06日 05:30──霜のフロッピー、種子は署名を待つ
- 12月06日 15:20──検札ハンコは乾かない
- 12月06日 17:30──現像液の匂い、書き損じの但し書き
- 12月07日 00:00──カウンターの裏、忘れられた回数券
- 12月07日 08:50──領収書の重さ、フィルムの遅延
- 12月07日 16:40──伝票の裏に焼ける星
- 12月08日 04:20──緑色の受話器、規定外のコーンスープ
- 12月08日 13:40──瓦礫の下のチェックサム
- 12月08日 17:10──信号の欠け、テープの熱
- 12月09日 13:40──冬陽のフレームバッファ
- 12月10日 01:10──深夜一時のレトロ館、電池だけが生きている
- 12月10日 08:40──年賀状の裏、紙札は白く光る
- 12月11日 04:40──夜明け前の不整合、鐘の音だけが正しい
- 12月11日 11:00──代理人格がめくる、空白のページ
- 12月12日 03:40──午前三時のインク滲み
- 12月12日 17:40──彼女のバグは16和音
- 12月13日 01:10──深夜一時の連絡網と、掠れた公印
- 12月13日 02:10──感熱紙の微熱、あるいは署名なきデカルコマニー
- 12月13日 02:40──半券に眠る乱数、深夜のゲート
- 12月14日 22:40──歳末の夜、帳簿の奥の囁き
- 12月15日 18:50──ベンチの遅れ、冬のシャトル停
- 12月17日 12:10──ブラウン管の輝き、余計な監査
- 12月19日 16:20──鳥居の先、非同期の柏手
- 12月20日 10:40──教室のランダム、iPodの重み
- 12月20日 13:20──駐輪場の紙札が剥がれない午後
- 12月20日 16:00──煤払いのインク、指先の温度
- 12月20日 22:40──銀盤のノイズ、夜の案内所に降る
- 12月22日 14:50──窓口の午後、代理は知らない
- 12月23日 18:50──封筒の角が擦れる音
- 12月24日 10:10──黄金の端子、銀塩の残響
- 12月24日 17:30──聖夜のカルテ、薄い磁気の音
- 12月25日 12:30──煤けたページ、1.44MBの聖夜
- 12月25日 19:50──聖夜の護摩壇、充電残量二パーセント
- 12月26日 21:00──ブラウン管の揺らぎと、手書きの証明
- 12月28日 03:50──年末調書、午前三時の磁気と骨
- 12月28日 06:00──銀河線の始発、呼び出し音のあとで
- 12月29日 03:10──回覧板が回らない夜
- 12月29日 08:10──回覧板が揺れる車内
- 12月29日 21:50──吐息の結露、あるいは端子を吹く音
- 12月30日 14:40──五分間だけの年越し閣議
- 12月31日 12:10──訓練の中断、紙の誤差
- 12月31日 19:30──大晦日のゲートは自腹で開く
- 12月31日 21:40──走査線の雪、露光する新年